潜在保育士が多い現代、保育園や幼稚園での勤務に抵抗があり仕事復帰をあきらめている方がものすごくたくさんいることと思います。
そこで今回は、「保育士の資格を活かせる15種類の職種」をピックアップ!
保育士資格や幼稚園教諭免許を持っているのに、保育施設での勤務をためらっている方
子どもに関わる仕事はしたいけど大きな園での勤務はちょっと・・・という方
子育てがひと段落して、何か仕事を始めようかな・・と思っている方
たくさんの情報や知識を得て、新しい世界に飛び込むきっかけになれば、と思います。
目次
保育士の資格を利用した職種
①児童館
児童館とは主に子どもに遊びの場を提供する施設です。「児童厚生員」という立場で働くことになります。子どもたちと元気に遊びたい、アットホームな場所で働きたいという方におすすめです。施設によって違いはありますが、午前中は保護者と遊びに来た乳幼児を対象に体操や歌、工作などをし、午後からは学童として学校から帰ってきた小学生を預かるというのが基本的な勤務内容です。
②乳児院
保護者のいない場合や、保護者の病気や死別・離婚など何らかの理由で子どもを育てていくことが難しくなった2歳未満の乳幼児を預かり育てる施設です。通うのではなく、施設で完全に育てるというスタイルなので、ミルクやおむつ替え、沐浴など乳幼児の生活すべてを任されます。つまり赤ちゃんの親の代わりになるということです。育児を経験した人ならより身近に感じられる仕事だと思います。
③助産施設
産婦人科医や助産師だけでは対応が追い付かない部分の補助という形で勤務できます。基本的には、ミルクやおむつ替えといった赤ちゃんのお世話をすることが主な役割です。また施設によっては母親の検診中に上のお子さんを預かるスペースを設けているところもあり、保育士を募集している場合もあります。
④児童養護施設
保護者の病気や経済的な理由、虐待など何らかの理由で、家庭で生活できない幼児から18歳までの児童が入所する施設です。保育士の仕事は主に子どもの生活全般のケアをします。
虐待などで心に傷を負っている子どもが多く入所しているので、心のケアという部分も必要になってきます。
施設保育士の業務範囲は一般の保育士よりも広範囲に及ぶ上に、24時間365日生活しているため、夜勤や土日出勤しなければならない場合もあります。体力的な大変さがあるので、体力的に自身のある人向きの職場だと言えます。
その反面、夜勤手当が支給されたり福利厚生が充実していたりすることが多いため、待遇面でモチベーションを感じる方も多くいます。
そして、最初は心を開いてくれなかった子どもが少しずつ心を開き、保護者や親の代わりとして子どもを支えることは大きなやりがいです。
⑤児童発達支援センター
近年求人数がかなり増えているのが「児童発達」施設。
児童発達支援とは主に6歳までの未就学児を対象にした、障害児通所支援のひとつです。
日々の生活において自立できるように手助けしたり、機能訓練などを提供するサービスになります。
対象としている子どもは、0〜6歳までの未就学児で、障害があり療育の視点から見て支援が必要だと考えられる子どもです。
自閉症やADHDなどの発達障害があるお子様が増えており、児童発達の施設も増加傾向にあります。そのため求人情報もたくさん掲載されていますよ。
⑥障害児施設
目や耳が不自由な児童の援助をする『盲児施設・ろうあ児施設』、上肢下肢不などに障害がある子どもたちの療育を行う『肢体不自由児施設』、重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複する児童を保護し、治療および日常生活の指導を行う『重症心身障害児施』など、医療的ケアを必要とする障害児対象の施設です。
⑦知的障害児施設
読み書きや計算など知的行動に障害のある18歳未満の児童が入所する施設です。
基本的生活習慣(挨拶、着替え、食事、排せつなど)の知識習得の支援や、遊びや学習、労働といった活動を通して生きていくための人間形成を図るという役割があります。一人ひとり障害の度合いが違い対応も違ってきますが、基本的には保育の現場で経験してきたことと同じような仕事内容かと思います。
⑧ベビーシッター
勤務先は様々で、基本的には依頼された人の自宅などで頼まれた時間のみ子どものお世話をするという仕事内容です。場合によっては幼稚園や保育園の送迎、習いごと教室へのお見送りなどを担当することもあります。働くお母さんのサポートといった感じです。
近年だと出張型のベビーシッターとしてフリーランスで働いている保育士さんも増えていて、ニーズが高まりつつある職種だと思います。
自分の予定に合わせて、仕事の調整も可能なので、主婦の方には人気があるジャンルだと言えます。
⑨チャイルドマインダー
聞きなれないワードかもしれませんが、近年人気が出てきている資格です。資格認定をしている団体の講座を受講・修了した後認定試験を受ける必要がありますが、合格率は高めな民間資格です。
少人数保育の子どもを対象とし、子ども一人一人の個性に合わせた質の高い保育を行うことができます。ベビーシッターと似ていますが、子どもの教育や健康管理など家庭的な部分の保育まで行うため、より子供の成長に大きく関われる仕事です。資格を取得すれば全国どこでも自分のライフスタイルに合わせて働けるため、持っておくと便利な資格かもしれません。
チャイルドマインダーの資格を活かして、独立や開業の道を選ぶことも可能です。
⑩病児保育
保育所などに通っている子どもが病気になった際、保護者が仕事を休めない場合に、代わりに病気の子どものお世話をする仕事のことです。施設で預かるタイプとも自宅に訪問するタイプがあります。
基本的に病児保育士施設には看護師も勤務するため、看護師と連携しながら子どもの様子を見守り、身の回りのお世話のほか、体調に配慮した遊びの提供などを行なっていきます。
⑪母子生活支援施設
母子家庭や経済的な理由など生活上の問題で両親に養育してもらうことが難しい18歳未満の児童が入所する施設です。対象の年齢が少し高くなりますが、入所している子どもたちの学習や生活の指導、両親に対するサポートという面で保育の経験を生かせるかと思います。
保育の仕事を活かした職業
保育士の資格は必要なくても、保育士の経験は様々な職業で強みになります。保育士としての働き方以外にも活躍できる職種がたくさん。
⑫子ども洋品等の販売
子どもの発達や動きの特徴を知っているからこそ、適切な衣服の提案ができるといった理由で人気の高い仕事です。お店に来る子どもたちにも上手に対応できるところが、保育経験者のいいところです。
「保育園ではこんな服が便利ですよ」「このズボン、この機能がとってもおすすめです!」など、具体的に使用感などの説明ができるのは現場の経験がある保育士ならではの意見だと思います。また、買い物に来た子供たちが買い物に飽きてしまわないようなサービス方法を考えたり、装飾方法を考えたりする楽しさもあると思います。
毎日保育現場に立つ仕事に疲れてしまった方、気候の変化に弱く体調を崩しがちだった方、そんな方にはちょうどいい職種ではないでしょうか?
⑬幼児教室の講師
子ども向けの英会話教室やスイミングスクール、絵画教室などの講師(インストラクター)として活躍することもできます。
直接的に保育の資格は必要としませんが、保育の知識があることで、他の人と差別化を図ることも可能です。専門知識が必要になってくるので、特技がある人にはお勧めの仕事です。
⑭遊園地・商業施設等のスタッフ
保護者が買い物中、一時的に預かるという託児ルームや、遊園地内のアトラクションの運営スタッフ、イベントの企画など、子どもたちが喜びそうなことを知っている人だからこそできる仕事があるはずです。
ただ非正規で土日出勤が多い職種になります。お客さんの年齢は子どもから大人までになってしまいますが、声にメリハリをつけて保育をしていたり、子どもの動きを見通して企画を練ったり、保育の経験を活かす場面は十分にあります。
保育の仕事経験を活かした転職
保育士の資格を利用して働く職種と、保育の経験が活かせる職種は調べてみるととてもたくさんあることが分かったと思います。
せっかくなら、保育に携わる仕事をして一緒に保育業界を盛り上げてほしいのが本音ですが、子どもの携わる仕事で保育の知識を活かすことはとても価値のあることだと思います。
保育の現場で学んだことをどういった形で活かしたいか、今後どのようなキャリアを築いていきたいか、という点でいろいろ考え、自分に合った仕事を決めてほしいと思います。また保育士の資格を待っていると、こんなにもさまざまなところで活躍できるということを忘れず、保育士であることに誇りを持って働いてほしいと思います。
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