一生懸命頑張っているのに、なぜか子どもに懐いてもらえない・・・
他の先生のところばかりに行ってしまう・・・
私って保育に向いてないのかも・・・
子どもたちに好かれる先生と、そうでない先生の違いは何なのでしょうか。
もし、「子どもに好かれていないかも・・・」と思っているのなら、
それは絶好のチャンスです!
そこに気づけたこと、どうしたら好かれるのだろう?と考えたこと。それこそが子どもに懐いてもらえるようになる第一歩ですよ。
このブログをきっかけに、子どもたちから「大好き!」と言ってもらえる保育士を目指しましょう!
目次
子どもがなつかない原因
まずは、どうして懐かれていないのか、という原因から考えていきたいと思います。
子どもの発達段階
こればかりはどうしようもないですね。
好かれないと思っている対象の子が1歳前後の場合は人見知りが激しい時期でもありますので、「大丈夫な人とそうでない人がいる」ということも致し方のないことなのかもしれません。
単発で1歳児クラスに入ってたくさん泣かれてしまったという場合は、完全に人見知りだと思います。時間が解決してくれると思うので、機嫌の良い時間に好きなおもちゃなどでスキンシップを図り、距離を縮めていけば大丈夫ですよ。
焦らずゆっくりでもいいので、これからも毎日少しずつ園児さんと笑顔で関わってみて下さい!
子どもの声に耳を傾けていない
あとでね、いま忙しいから・・・が口癖になっていませんか?
保育士の人数が足りなかったり、急なアクシデントがあったり、先生は毎日大忙しですよね。なので、子どもたちの要求を全部叶えてあげることは恐らく難しいでしょう。
でも、子どもたちは毎日先生にこっちを向いてほしい!と思っています。
「あとでね」と声をかけてそのままにしていませんか?
「忙しいから!」「今は遊びの時間じゃないの!」と子どもの声を聞き流していませんか?
「先生あとでねって言ったのにな・・・」
「せっかく面白い虫見つけたのに、飛んで行っちゃった・・・」
これでは子どもたちの「ワクワク」をすべて取りこぼしてしまっています。もし心当たりがあるのなら、原因は「今その場にいる子どもの心を見ていない」ことかもしれません。
怒ってばかり
クラス運営をしていると、給食の時間の準備が全然できない子や、いつまでもおしゃべりばかりしていて話を聞いてくれない子・・・「ちゃんとやって~!!」と怒れてきてしまうこともありますよね。
毎日時間に追われて怖い顔ばかりになっていませんか?
「準備しないと給食なしだよ!」なんて恐ろしい脅しを言っていませんか?
それでは「先生=怖い、怒ってばかり」という印象になってしまいます。
いつも怖い上司ってどうですか?・・・・私なら嫌いになりますね(笑)
怒ってばかりな先生も懐いてもらえない原因かもしれませんね。
笑顔がない・口調がキツイ
時間に追われたり、トラブルが起きたり、子どもが思うように動いてくれなかったり…保育中は色々なことが起こりますよね。
慌てていたり、イライラしていたりするとどうしても笑顔を忘れがち。今日の予定を何とかして終わらせなくちゃ!と保育を進めることばかり考えていると、「早く靴履いて!」「もうおしまいって言ったでしょ!」などキツイ口調になりがち。
実はそれ、子どもに伝わっています。
「なんでできないの?」などの声をかけていませんか?
できないことばかりに目が行って、できたことを一緒に喜び忘れていませんか?
ついつい脅し口調になっていませんか?
近年は「不適切保育」という言葉が保育業界にたくさん飛び交うようになり、子どもを罵るような声をかけていないかなど園ごとにしっかりチェックが入るようになりましたよね。でも時間に追われていたり、思うように子供が動いてくれなかったリすると、どうしてもキツイ口調になってしまう人も多くいるのが実態なようです。
いかがですか?自分の姿を思い返し、「どうして子供に懐かれないのか」を考えることができたでしょうか?
子供の発達過程という原因はさておき、それ以外の原因は先生の気持ち次第ですぐに変えることができますよ。
では、私が保育中に日頃から心掛けていることをお伝えしてくので、ぜひ参考にしてみてください。
今がチャンス!子どもの心をつかむ方法
原因が分かったところで、次は実践ですね。
私は、子どもたちの保育はもちろんですが、園全体の保育士や保育にかかわる人の教育的立場にもあるので、「この先生もっとこうしたら、うんと子供の心をつかめるんじゃないかな」など、そういった目線も心掛けています。
そんなことわかっていると思う項目もあるかもしませんが、初心に戻ってお付き合いくださいね。
①笑顔で元気よく
これは保育者として基本中の基本です。
先生の元気いっぱいの笑顔と声は、子どもたちの太陽です。常に「先生はみんなのこと毎日大好き!」という気持ちで子どもたちを受けとめてあげてください。
目が合ったら「ニコッ」とほほ笑むだけでも彼らの心を「ギューンッ♡」とわしづかみです!
子どもたちだって、いやだなと感じる瞬間もあれば、先生といーっぱい一緒に遊びたいと思う時間など、いろいろな感情があります。
「今日は園に行きたくないな・・・」と思っている子もいるはずです。子どもだって人間ですからね。そんな日くらい誰にだってありますよね。
例えば登園時。メソメソと泣いて登園したMちゃん。
Mちゃんが泣いています!先生ならどうしますか?
Mちゃ~ん!!おはよう!!待ってたよ(^^)←ニコッ☆
きっとそんな風に声を掛けますよね。
最後のニコッが重要です。もっと言うと、両手を広げておいで~というポーズ付がおすすめです!
たったそれだけ。きっとMちゃんは先生の飛び切りスマイルで心を鷲掴みにされてしまいます。いやだな・・・と感じているときの子どもを笑顔にしてあげられたという出来事は、きっとMちゃんの心にインプットされたはず。
笑顔と先生の元気な声ってすごいですよね。
普段の生活の中のどんな場面でも、笑顔での保育を心がけるようにしましょう。
②年齢ごとの発達を理解する
保育士や幼稚園教諭の資格を持っている方ならもちろん、子どもの発達について勉強しているはずです。
いざ現場に立つと勉強したことなんてうっかり忘れてしまうかもしれませんが、もし担任を持ったりする場合はもう一度子どもの発達について勉強しなおしてみてください。
年齢と個々の発達に応じたかかわりは必要不可欠です。
発達的にできるレベルの内容を日案に取り入れること、無理のない目標を立てること。
例えば2歳の子に、手を洗うよ~と言って完璧に洗えると思いますか?個人差がありできる子もいるかもしれませんが、大半の子は袖がベタベタになることでしょう。
そこで、「なんで袖まくってないの!?濡れるでしょ?」と声をかけるのは少し違いますよね。
あ~濡れちゃったね。お袖巻き巻きしてなったね~、着替えようか
きっと2歳児ならこんな声掛けが妥当でしょう。
保育の現場に立つ以上、子どもの心身の発達についてはしっかりと理解を深め、年齢的にそれが必要な行動なのか、まだ無理に伝えなくてもいい年齢なのかなど、適切な判断ができるようになってくださいね。
そうすることで、子どもの気持ちに寄り添えるようになると思います。
③言い換えの法則
一生懸命頑張っているのにできない子、遊んでばかりなのに難なくできてしまう子、大人社会だって同じことが良くありますよね。
そんな時、こんなこと言っていませんが?
「〇〇君はできているのに、△△君はまだできてないのね!」
それでは子どもたちの心はズタボロです!
そこで深呼吸して言い換えの法則!
「〇〇君はできているのに、△△君はまだできてないのね!」
↓
「△△君はここまでできたんだね。頑張ったね!あと少し先生も手伝ってあげるから一緒に頑張ってみようか。」
個人差があるのは当たり前。それをできるできないで比べる行為はやめてほしいと思います。
「△△君はここまでできたんだね。頑張ったね!あと少し先生も手伝ってあげるから一緒に頑張ってみようか。」そう言って褒めつつも、次への意欲をかりたててあげてください。
「〇〇レンジャーみたいにかっこよくやってみよう」なんて子ども興味のありそうなキャラクターなどの名前を出しておだててあげるのも一つの方法かと思います。
マイナスなイメージの出来事も、プラスの言葉に変えて伝えるだけで、子どもたちからの印象もグッとアップしますよ。
これは後の保護者対応にもつながってくるので、ぜひ身につけてほしい技術だと思います。
④なんでもないこともようなことも褒める
子どもたちが先生に対し、一生懸命何かを伝えようとしてくることありますよね?
話の内容が当たり前なことであっても、「よく見つけたね。すごいね。教えてくれてうれしかったよ。」と声をかけてあげることも大切です。
大人からしたらなんてこともない発見でも、子どもたちには大発見なんです。それを言葉に出して相手に伝えるという行為自体が素晴らしい行動力!
子どもたちが何かを伝えに着てくれました。
そんな時、どうやって声をかけますか?
すごいね!じょうずだね!
もちろんそれも十分に誉め言葉なのですが、おすすめはコレ!
「すごいね」「上手だね」
↓
「〇〇ちゃんが折り紙を見せてくれて先生は嬉しかったよ」
「〇〇ちゃんがトイレ1人で行けて、先生びっくりしちゃった!」
と、発言の主体が ‟I(私)”になるようにしてみてください。
具体的に先生の感情がどうなったのかという表現は、子どもたちの心にも届きやすくグッと心をつかむきっかけになります♪
子どもが話しかけてくれているときは、 “先生にどうしても伝えたい!振り向いてほしい” と思っているサインなんです。
子どもにとって“褒めてもらえる”ということは、どんな些細なことであっても幸せなことです。
植物が太陽と水とを欲しがるように、子どもも先生からの太陽と水をいつだって求めています。
それプラス、「大好きだよ」「ギュー♡」という栄養もたっぷり降り注いでください。
⑤良いこと悪いことの線引きをする
ここも一応伝えておきますね。
もちろん褒めることも大切ですが、褒めてばかりでもいけません。先生という立場上、やっていいこといけないことの線引きはしっかりしてください。
もちろん私もダメなことは、しっかりと怒ります。子どもが泣いてしまっても、ダメなことだったよとしっかり伝えます。
ただ一つ気を付けてほしいのは、ダメなことは一貫してダメということ。
「あの時は怒られなかったのに、今日は怒られた。」となると子どもは先生の顔色ばかり伺うようになってしまいます。
「先生が怒るからやめよう」という関係になってしまうより、子どもが自発的に考えて動けるようになってほしいですよね。
ダメなことはいつだってダメ。いいことはとことん褒める。こういう関わり方をしていたら、自然と子どもたちも寄ってきてくれるはずです。
⑥子どもの目線に合わせ、一緒に生活する
保育という仕事は、子どものお世話もしながら、共に遊び共に成長していくものです。
昔こんなことを言われたことがあります。
「先生という立場はね、母性と父性の両方を持っている存在であるといいのよ」
この言葉は何年経ってもずっと胸に刻まれている言葉なんです。
お母さんのような優しさと生活力、お父さんのような冒険心や探究心、両方を兼ね備えた先生って魅力的じゃないですか?
子どもたちにもそんな風に成長してほしいですよね。
そこで保育者として心がけてほしいのが、子どもの目線で一緒に生活するということです。
ついつい大人目線で物事を判断したり、指示的になってしまったりすることも多いかと思います。そんな時はふと子どもの目線に合わせてみてください。普段の生活では見えなかったものが見えてくるはずです。
例えば、一匹のアリが一生懸命セミの羽を運んでいる最中に、横取りしようと違うアリがやってきて喧嘩をしているところを見つけたとします。
それを見つけた瞬間誰かに伝えたくなりませんか?
「わっ、見て!アリが喧嘩している!!」
そんな発見を子どもと一緒に楽しむんです。
普段の生活なら何気なく通り過ぎてしまう瞬間を、子どものように喜んだり驚いたりできる先生であってほしいと思います。先生自身が心の底から楽しんでいれば子どもたちもきっと楽しくなるはずです。
徐々に「先生にも見せてあげよう。驚くかな、どんな反応するかな。」と子どもたちからもたくさんの発見や喜びを知らせてくれるようになります。
子どもの心を一度でもつかんでしまえば、もう怖いものなんてありません。一度好きになった先生は、何があっても大好き!と思ってくれるのが子どものいいところです。
気づけた今が一番のチャンス、だから大丈夫です
最初にも書きましたが、意気込んで子どもとどうやって接したらいいのだろう。なんて悩まないでください。
気づいた今がチャンスです。
- 楽しいことは一緒に楽しむ
- 悲しいことは一緒に悲しむ
え、結局解決策ってコレ??
と思いますよね(笑)
でも当たり前の事かもしれませんが、たったこれだけのことで子どもの心をわしづかみにできるはずです。毎日こんな風に子どもたちと接することが出来たら、保育の仕事がもっともっと楽しくなるはずです。
小さい子どもは基本的に、いっしょに遊んでくれる大人が大好きです。どうやって接したらいいのだろう・・・なんて悩む必要はありません。あなたが保育の道を目指すきっかけに「子どもが好き」という思いがあるはずだと思います。その思いを忘れずに子どもと接してください。
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