保育士として働く中で、ふと「自分ってこのままで大丈夫かな」と不安になることはありませんか?
子どもたちの成長を支えるやりがいがある反面、責任の重さや人間関係の難しさ、膨大な業務に圧倒され、心がすり減ってしまう日もあるかと思います。
保育士さんは、とてもまじめな方が多いので、「忙しい日々が当たり前」「できるだけ早く頑張らなくちゃ」と思いどんどんストレスが溜まってしまいやすい特徴があるんです。
気づいたときには、疲れとストレスが心と体にのしかかりつぶれてしまう・・・そして保育の道を諦めてしまう・・・ということに。今までにそんな先生をたくさん見てきました。
もしあの時、ちょっとしたストレス解消法を知っていたら・・伝えられていたら・・・と思うと、後悔ばかりです。
そこで今回は、心も体も疲れてしまいそうな先生向けに、ストレスの管理方法を5つ紹介したいと思います。
目次
たかが呼吸法、されど呼吸法
忙しい毎日を送る保育士にとって、ちょっとしたストレス解消法があると心が軽くなりますよね。
中でも、場所を選ばずすぐに取り入れられる「呼吸法」はとてもおすすめです。
呼吸が整うと、自立神経も整う
ストレス管理方法が呼吸法!?と少し拍子抜けしましたか?
私が皆さんにお伝えするときは、「たかが呼吸法、されど呼吸法」という表現を使い紹介しています。
たかが呼吸法で、私のストレスが和らぐわけないじゃん!と思った方こそ試してみてください。
呼吸法のメリットは主に、ストレス軽減や集中力の向上にあります。深い呼吸をすることで、副交感神経が活性化し、心拍数が低下してリラックス効果が得られます。また、酸素が体中に行き渡り、脳の働きが活性化して気分が改善されるのもポイントです。
もちろん科学的にも根拠があります。
呼吸を意識的にゆっくり行うと、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑えられることが分かっており、日常的に続けると自律神経が整い、ストレスに強い体質を作る効果が期待されるのです。
そこでおすすめの呼吸法をご紹介しますので、その時の気分に合わせて取り入れてみてください!
おすすめ4つの呼吸法
①深呼吸
ゆっくりとした息を意識するシンプルな方法です。
たとえば、少しの隙間時間に深く息を吸ってから、ゆっくり吐き出すことを数回繰り返してみてください。身体に酸素が行き渡り、自然と心も落ち着きます。
園庭で見守りながらでもできるので、忙しい時に手軽に取り入れられますよ。
②ボックスブリージング
「吸う・止める・吐く・止める」を同じ秒数で行う方法です。
たとえば「4秒吸って、4秒止めて、4秒吐いて、4秒止める」といったリズムで繰り返します。このリズムがストレスを軽減し、集中力を高める効果も期待できます。
子どもたちの対応で忙しい合間にも気持ちを整えたいときにおすすめです。
③腹式呼吸
これはお腹を意識して行う呼吸法で、リラックス効果が高いとされています。
椅子に座り、ゆっくりとお腹が膨らむのを感じながら鼻から息を吸い、その後、お腹が引っ込むのを感じつつ口から息を吐きます。
腹式呼吸は自律神経を整える効果があるので、特に疲れが溜まっている日にぜひ試してみてください。
④カウントブリージング
あまり聞き馴染みのないことばかもしれませんね。カウントブリージングとは、その名の通り「数を数えながら吸って吐く」方法です。
たとえば「5秒かけて吸って、5秒かけて吐く」といったようにリズムを決め、ゆっくり行います。数を数えることで頭を切り替えやすくなるので、イライラが募った時などにも効果的です。
どの呼吸法も、道具も場所も選ばずに取り入れられるのが魅力です。ぜひ「今日はどの方法でリラックスしよう?」と、その日の気分に合わせて試してみてくださいね。
ポジティブな自己対話の習慣を作る
今日も私は頑張っている
保育士として毎日たくさんの責任を担っていると、「あれがうまくできなかった」「もっとこうすればよかったかも…」と自分を責めてしまうこともありますよね。
でも、そんなときこそ、自分に優しい言葉をかけてあげる「ポジティブな自己対話」が効果的です。自分を肯定する言葉には、心を軽くしてくれる不思議な力があります。
私は頑張っている
私は少しずつ成長している
今日もここまでできたんだ
私は子どもたちに愛情を注いでいる
小さな一歩を積み重ねている
私のやっていることは無駄じゃない
今日はこれで十分がんばった
このようなフレーズを口にしてみてください。
「自分はこれでいいんだ」と思えることで、心がほっとして、ストレスも少し和らぎます。
特に、人間関係や職場の忙しさに疲れたときには、「今日の自分も頑張った!」といった言葉を心の中でつぶやくだけでも効果がありますよ。
自己対話のコツは、自分の努力や気持ちをしっかりと認めてあげることです。
小さなことでも「よくやった」「今日も前進した」と思うことで、心に余裕が生まれます。保育士としての毎日を前向きに乗り切れるよう、ぜひポジティブな自己対話を少しずつ試してみてくださいね。
「今日はこれで十分頑張った」私はこの言葉が気に入っています。自分が少しでも頑張ったのであれば、それはもう褒めてあげるべき出来事です!
日々の振り返りで感情を整理する
保育士の仕事は日々忙しく、感情をじっくり整理する時間もなかなか取れませんよね。
そんな時におすすめなのが、1日の終わりに短い日記やメモをつけることです。
ほんの数行でかまいません。
たとえば、「今日はどんなことがあって、どんな気持ちだったか」「うれしかったことや少し困ったこと」など、簡単に書き留めるだけで気持ちが整理されていきます。
もし時間があるのなら日記を書くこともGOOD!
ほんの少しだけでも日々の自分の感情や出来事を振り返る時間を作ることがポイント。
頭の中が整理され、「あ、意外と大したことなかったかも」と思えることもあるかもしれませんね。
また、前向きな視点で終わらせるよう意識すると、「明日はまた頑張ろう」と気持ちが軽くなる効果もありますよ。
何を書いたらいいのか分からない。ということもあると思うので、具体例もお伝えしておきます
1日1行日記
短い時間で簡単に続けられる方法です。「今日は子どもたちと楽しく遊べた!」や「〇〇ちゃんがうまく伝えられてうれしかった」など、ポジティブな内容を少しでも記録するだけで充実感が増します。
感謝メモ
その日に「ありがとう」と感じたことを1つだけ書き留める方法です。「今日も元気に働けた」「同僚が手伝ってくれた」など、感謝の気持ちに触れることで心が和みます。
ワンワード日記
「今日は〇〇に感謝」「〇〇がうれしかった」など、1つのキーワードで気持ちを表すスタイルです。時間もかからず、手軽に続けられるのでおすすめです。
このように日々の振り返りは、自分の心をいたわる大切な習慣です。忙しい日が続いても、この小さなひと手間で心のバランスを保っていけるようになりますよ。
小さな楽しみを取り入れる
「ご褒美タイム」で甘やかす
毎日忙しい保育士の仕事を頑張っている自分に、ちょっとした「ご褒美タイム」を持つことも大事ですよ。
子どもたちと向き合う中で、つい自分のことは後回しにしがちですが、自分を労わる時間があることで、心の余裕も生まれます。
たとえば、お気に入りの飲み物を一息つきながら味わう時間を設けてみてください。温かいお茶やコーヒーを飲んでいると、それだけで少しホッとできますよね。
また、少しの散歩や短時間の瞑想を習慣にするのもおすすめです。数分でも自然に触れるとリフレッシュでき、瞑想は心を落ち着かせてくれます。
他にも「帰宅後は好きな映画を一話だけ観る」「お風呂でゆっくりアロマを楽しむ」など、自分が「ちょっと楽しみだな」と感じることを日常に取り入れてみてください。これだけで、毎日の頑張りを続けやすくなりますし、自然と「明日もまたがんばろう」と思えるはずです。
【こっそり教えちゃう、みんなのご褒美タイム一例】
週末に美味しいスイーツを買って食べる
仕事終わりに温かいコーヒーを飲む
帰宅後に好きな俳優さんの映画を1本見る
お風呂でアロマを焚く
音楽を聴きながら散歩をする
ヨガに通う
マッサージ・エステに行く
ご飯を作りながらお酒を飲む
どんなことでも、自分にとってご褒美と感じることを決め、その瞬間だけは自分をたくさん甘やかしてあげましょう!!
支え合える仲間を見つける
保育士の仕事はとてもやりがいがありますが、同時に悩みやストレスも多く、周りに相談できる仲間がいるかどうかで感じ方も変わってきます。
同じ立場の人が話を聞いてくれると、「自分だけじゃない」と感じ、心が軽くなるものです。
みなさんは支えてくれる仲間はいますか?
- 同僚とのちょっとした会話
- 保育士同士が集まるオンラインコミュニティ
- 気兼ねなく愚痴を言える友達
そういった相手がいるだけで、仕事へのモチベーションが高まりますよね。
また、保育士向けのSNSやフォーラムでは、同じ悩みを持つ人たちの経験談やアドバイスも見つかります。「こういうふうに考えればいいんだな」と思えたり、違った視点で解決のヒントを得られることもあるので、SNSなどを利用することも一つの方法だと思います。
人と支え合うことで心が楽になり、前向きに頑張れるようになります。一人で抱え込まず、気軽に話せる仲間を見つけて、時には息抜きをしてくださいね。
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