【現役保育士直伝】「文章力がない」と困っている人向け3つの解決方法

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保育の仕事に書類は付き物。

でも文章力が無くて書類を書くのにすごく時間がかかってしまう・・・
文章を書くことが苦手
どうやって書いたらいいのか分からない

近頃、そんな悩みを抱える保育士さんが多いようです。

そこで、今回は書類を書く時のコツを3つにまとめて紹介していきます。

書き方のコツをつかんで、書類にかかる時間の短縮を目指しましょう!

①「書く」と「考える」を区別する

文章を書くということに苦手意識をもっている場合、まずは文章を書くための具体的な方法を学んでいくといいでしょう。

考えてから書く?書きながら考える?

そこで苦手な人がやりがちなのが、考えながら文章を書き進めていくこと。

私自身、このようにブログなどの執筆活動を5年ほどしていますが、考えながら文章を書く時ほどまとまりのない文章になってしまうことありません。

「考える」と「書く」は別物です。

似たような表現ですが、「考えてから書く」と「書きながら考える」は全然違うということを肝に銘じてもらいたいと思います。

書くための手順

①何をテーマにして書くのかを決める

②どのような順番で書くかを決める

③決めた通りに書いていく

④文章を見直す

基本的にはこのような手順で書き進めていきます。

ここで一番大切なのは、文の構成を考えてから、文章を書いていくこと。

この手順を意識することで、「考えながら書く」ではなく、「考える」と「書く」を別々にすることができます。

この手順を踏まえて、例えば連絡帳のコメントで試してみます。

①何をテーマに書くか

お散歩中に転んでしまった子に対し、優しく声をかけてくれていた出来事

②どのような順番で書くか

お散歩中、転んだ子のもとへすぐに駆け寄っていった。
大丈夫?痛いところない?と声をかけてあげていた。
自分のティッシュをポケットから出し、涙を拭いてあげていた。
もう大丈夫だよ、と優しく手をつないで声をかけてあげていた。
その姿がお姉さんのようだった。
進級し、成長したことを伝える。

mozせんせい
mozせんせい

書きたいと思った出来事を思い返し、頭の中でも紙にでもいいのでアウトプットしていきます。

③決めた通りに書いていく

今日のお散歩中、とっても嬉しいことがありました!
転んだ子のもとへすぐに駆け寄っていくAちゃん。
転んだ子に、「大丈夫?痛いところない?」と優しく声をかけ、自分のティッシュをポケットから出し、涙を拭いてくれていました。
その後、「もう大丈夫だよ」と優しく手をつないで声をかけ、その姿はすっかりお姉さん!

進級し、お姉さんなAちゃんの姿を見て、とっても嬉しいです。おうちでもたくさん褒めてあげてくださいね。

④文章を見直す

書き終わってから、文章の流れに変なところはないか。誤字脱字がないかもチェックします。

今日のお散歩中、とっても嬉しいことがありました!
転んだ子のもとへすぐに駆け寄っていくAちゃん。
転んだ子に、「大丈夫?痛いところない?」と優しく声をかけ、自分のティッシュをポケットから出し、涙を拭いてくれていました。
その後、「もう大丈夫だよ」と優しく手をつないで声をかけ、その姿はすっかりお姉さん!

進級し、お姉さんなAちゃんの姿を見て、とっても嬉しいです。おうちでもたくさん褒めてあげてくださいね。

 ↓

 

  1. 同じ単語を繰り返し使っていて、読みにくかったところをカット
  2. 文章の流れから語尾を変更

 ↓

 

今日のお散歩中、とっても嬉しいことがありました!
転んだ子のもとへすぐに駆け寄っていくAちゃん。
「大丈夫?痛いところない?」と優しく声をかけ、自分のティッシュをポケットから出し、涙を拭いてくれていました。
その後、「もう大丈夫だよ」と優しく手をつないで声をかけ、その姿はすっかりお姉さん!

進級し、お姉さんなAちゃんの姿を見て、とっても嬉しく思いました。おうちでもたくさん褒めてあげてくださいね。

mozせんせい
mozせんせい

このような要領で、更に修正を加え完成です。

②何が伝えたいのかを一言でまとめる

 

言いたいことをしっかりと言えないのは、日本人の文化的なものもあります。

書くことに限らず、遠回しな表現をしすぎて「この人は結局なにが言いたいの?」と思ったことありませんか?

そうならないためにも、自分が言いたい事をしっかり明示できる力を付けていきましょう。

一番言いたいことは?

例えば個人記録を書く時に、その子のどんな姿を一番に書きたいのかを考えます。

友達との関わりが苦手で、手を出してしまうこともあるが、少しずつ言葉で気持ちを伝えられるようになっている

このように一番書きたい子どもの姿をピックアップします。

その理由は?

言いたいことが決まったら、次にその理由を考えます。

その理由としては、先生がそう感じたエピソードや成長の過程などを書くと読み手にもイメージがしやすい文章になります。

成長の過程


4月のころは、まだクラスの雰囲気に慣れていなかったこともあり、友達に自分の気持を言えなかった
気に入らないことがあると、すぐに手が出てしまっていた

保育士が仲介することで、自分の気持ちが相手に伝わり、手を出すことが減ってきた

保育士が仲介しなくても、小さな出来事なら、言葉で言えるようになってきた

具体的なエピソード

B君が電車遊びをしていた際、C君が「いれて」と声をかけたが、B君は自分の気に入っている電車に触られることが嫌で、C君と突き飛ばそうとしていた。

以前のB君なら、迷わず手が出てしまっていたが、「あとでね」とC君に違う電車を手渡し、同じ空間で電車遊びを楽しむ姿が見られた。

このように、成長の過程を書き出したり、具体的なエピソードを書いたりすることで、より読みやすい文章に仕上がります。

B君の個人記録の例

4月当初は、友達と一緒に遊ぶ姿は全くなく、一人遊びをする姿が多かった。順番を守ること、友達におもちゃを貸してあげることも苦手で、いやだという感情が手を出すという形で表れていた。

そのため、嫌な時や、順番を変わってほしいときは、「あとでね」「変わって」「貸して」などと言う、ということを保育士が仲介し、お友達とのやり取りの援助を心掛けてきた。

まだ友達との関わりは苦手で、手を出してしまうこともあるが、少しずつ言葉で気持ちを伝えられるようになってきている。

 

書きたいことがたくさんある場合、ついついどんどんと書き足してしまいがちです。しかし、Bくんの成長のどの部分を書きたいのか、「一番言いたいことを、一言でまとめる」ことで、そこに向けての文章が書き進めやすくなります。

論点がずれていってしまうと、結局何が言いたかったの?という文章になってしまうので、「一番言いたいこと」を意識して書くようにしましょう。

③一文は短く、つなぎの言葉を上手に使う

読みやすい文章とは、一度読んだだけで相手に伝わる文章。

 

以下の文を読んでみてください。

自分の気持を言葉にすることが苦手で、いやなことがあると手が出てしまうことが多く、トラブルが起きてしまうことも多いので、「困ったときは、いやだよ」と声に出して言えるよう、関わり方を工夫してきたが、なかなか言葉が出てこなかったが、少しずつ友達とのかかわりも上手になってきた。

どうですか?

この分を読んで、「分かりやすい!」と感じる人はいないでしょう。

書きたいことを思いつくままにどんどん書き進めていき、いつの間にかダラダラと長い一文に・・・

mozせんせい
mozせんせい

これでは何が言いたいのか、相手には全く伝わりません。

一文は短く

そこで意識してほしいポイントは、一文を短くすること。

読み手が一度に受け取れる情報量には限界があります。文章を書くことが苦手な人に多いのが、一文に書きたいことを詰め込み、なんとなくよく分からない文章になってしまうという事態に。

その原因の一つが、「~ですが」という文章を反転させる表現。

【例】遊びの中で、自分の気持ちが声に出せず、いやなことがあるとすぐに手を出してしまっていたが、少しずつ我慢もできるようになっているので、引き続き自分の気持を声に出せるよう仲介などをして関わりを持って行く。

長い文章に情報を詰め込んでしまうと、なにを伝えたいのかが分からず理解しづらい文章になってしまうのです。

また1つの文章は長くても80字以内におさめることもポイントです。

【書き換え】遊びの中で、自分の気持ちが声に出せず、いやなことがあるとすぐに手を出してしまっていた。しかし、少しずつ我慢もできるようになっている。

引き続き自分の気持を声に出せるよう仲介などをして関わりを持って行く。

「~が」という表現は、文章の内容を反転させる役割があるので、どうしても長い文章になりがちなんです。

そこで、文章を切ってもいいところに着目し、一文が80文字程度になるように改善しましょう。分を反転させる表現を書きたい場合は、次の文の頭に「しかし」などの言葉を使用すると、より読みやすくなります。

つなぎの言葉の使い方

一文を短くした後は、その文と文をつないでいく作業です。

そこでつなぎ言葉(接続詞)を適度に取り入れていきましょう。

【書き換え】遊びの中で、自分の気持ちが声に出せず、いやなことがあるとすぐに手を出してしまっていた。しかし、少しずつ我慢もできるようになっている。

「しかし」のような接続詞を使い、短い文と文をつないでいきます。そうすると、読み手側は次にどんな話が来るのか予告することが出来、より伝わりやすい文章になります。

 

mozせんせい
mozせんせい

接続詞には、次に来る文章を予告する役割があります。なので接続詞を上手に使用すると、一文を短くすることができますよ。

ただし、使いすぎてしまうと読みにくい文章になってしまうので注意も必要!!

そこでポイント!接続詞を少なくすることでスッキリとした文章に!

①「しかし」「とはいえ」「ところが」などの話の流れを反転させる接続詞(=逆説)は、削ってしまうと分かりづらくなってしまうため、削らない
②書き終わった後に読み返し、接続詞がなくても伝わるような分は接続詞をカット

このような書き方のコツを意識していくことで、少しずつ書く文章が変わってきます。

ぜひ書類にかかる時間の短縮を目指しましょう!

文章力アップの方法【まとめ】

 

いきなりできるようにはならないので、できない!!と諦めなくて大丈夫。

この3つを少しずつ意識して書類に取り組んでみてください。

日案や月案、個人記録などの本はたくさん売られています。その文例も参考にしつつ、自分の言葉で文章がスラスラと書ける保育士目指して頑張りましょう!

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参考文献

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