なんで私のクラスだけまとまらないの!?
クラスの子どもたちをまとめるコツが知りたい!
新人の保育士さんには、きっとこんな悩みが付き物ですよね。分かります!私も同じでした!
子どもの姿は十人十色。
この方法ならどんな先生でもどんな子でも絶対にうまくいく!という100%の方法はない。と個人的には思っていますし、もちろんそんな胡散臭いことも言いません。
そこで今回の経験談をもとに「クラスをまとめる」ということについてお話したいと思います。
私の経験が先生の日々の保育の参考になればと思います。
目次
大切なことは‟個”の成長
私が一番伝えたいことは ‟個” を大切にすること。
え、クラスをまとめたいのに、個々の関わりにじっくり時間をかけている場合ではない!!いかに全員が私の話を聞いて動いてくれるかが知りたいのに!!
そう感じる先生もいるかもしれません。
ではどうしてクラスをまとめるときに私が‟個”を大切にしてほしいと感じているのかをお話していきたいと思います。
クラスをまとめるってどんな状態?
まず「クラスをまとめる」という考え方について掘り下げていきましょう。
「クラスをまとめなきゃ!!」
そんな風に気持ちがばかリが先行していませんか?
私たち保育士は、集団で生活する子供たちの前に立つ仕事なので、どうしても「私がクラスをまとめなければ」と考えがちですよね。
まとまったクラスとは?
そこで一つ質問です。
先生の考える「まとまったクラス」とはどんなクラスですか?
- 話を全員がしっかり聞いてくれるクラス?
- みんなで助け合うことが出来て協力的なクラス?
- 発表会や運動会で全員が一生懸命頑張れるクラス?
- ちょっとした待ち時間も勝手に立ち歩いたりしないで、落ち着いていられるクラス?
実際のところ、「まとまったクラス」という概念は難しいですね。
きっと言葉では言い表しにくいけど、なんとなくまとまり感があるクラスが良い。と思う先生がほとんどだと思います。
クラスがまとまらない背景
クラスがまとまらないと感じる背景には、おそらく‟気になる子”の存在があるのではないでしょうか。
例)歌の時間、落ち着きのないA君が隣の子にちょっかいばかりかけて、歌どころではなくなってしまう
例)製作の時間にSちゃんが空気を読まない発言ばかりしてきて、なんとなくザワザワとふざけたような雰囲気になってしまう。
例)遊びのルールが守れないTくんが原因で、楽しい遊びが悪ふざけのような遊びになってしまう。
このような場面は、言い出したらキリがないほど上がってくると思います。
もしクラスに気になる子がいる場合、その子がみんなと同じ行動から外れてしまうと結果的に ‟クラスがまとまらない” と焦ることが多いようです。
‟個”ありきの‟全体”
しかし迷った時こそ保育の原則に立ち返ってみてください。
最初にも伝えましたが、 ‟全体”より‟個” というところに視点は向いていますか?
まとめなきゃ!と焦るばかり、個々の成長をしっかりと捉えられていないのかもしれません。
個と集団というのは決して相反するものではありません。一人一人の子供が成長するとクラスの質を高める力にもなります。
クラスの質が高まるとそれに呼応するように、個々の子供も更に成長するという良い循環が生まれます。
要するに、個と集団、どちらも大事と捉えて前進しようと考えていきましょう最初は小刻みで不安定な歩みかもしれませんでも進むうちにスピードが出てきて次第に安定したクラス運営ができるようになります。
‟個”があってこその‟集団”です。
保育の原則は、クラスをまとめると考えるより、子供ひとりひとりの育ちを支援すること。それが結果としてクラスがまとまることに通じてくるんですね
具体的な方法
個に目を向けるとは、具体的にどんなことを取り入れるといいのか、いくつか具体例を紹介していきます。
①子どもの意見に耳を傾ける
近年の保育現場は「子どもの主体性を」という考え方がベースになってきています。
子どもは自分の言葉に対し、周囲が温かく応えてくれることで、自己肯定感や周囲に対する信頼を感じ取ります。
反対に、周囲から無視されたり否定的な言葉を受けたりすると、自分は何をしてもダメなんだ、と敏感に感じ取ります。
なので、まずは否定しないで子どもの声に耳を傾けるようにしてください。そして、その子が感じたことをもっと掘り下げてみたり、じっくりと見つめ合ったりしてみましょう。
「子どもの声に耳を傾け、その声に応える」ことが大切です。
一見遠回りのように見えるかもしれませんが、一人ずつの子の心を満たし続けていけば、先生との信頼関係もしっかりと気づけるようになり、結果として先生対子どもだけでなく、子ども対子どもの関係もうまくいくようになってきます。
もちろん、まだ言葉を上手く話せない乳幼児期の子どもでも、声を発している時は何かを主張したり伝えたりしている場合があるので、しっかしと耳を傾け、応え、一対一の良い関係を築けるようにしていきましょう。
②当たり前は当たり前じゃない
クラスの中にはさまざまな発達の子がいますよね。
当然できる子もいればできない子もいます。
「クラスをまとめよう」と考えると、どうしてもできないことばかりに目が行きがちです。でもそこは少し視点を変えてみましょう。
できて当たり前はありません。どんな子でも、成長の過程で少しずつできるようになっていくんです。
何かできたときは‟たくさん褒めて”あげましょう。
Aちゃん、お友達に貸してって言えたんだね。
B君、お歌始まるまでに手を洗えたんだね、早かったね、先生嬉しい!
こんな風に活動のちょっとした場面でも「褒める」ことをわすれないでください。
ちょっとしたことで先生がほめてくれた!
自分でできるんだ!
先生が「褒める」という行動をするだけで、その子の自己肯定感が上がり活動や生活への意欲につながります。
その子の意欲に繋がれば、それはほかの子にも伝わって行き、また一人また一人・・・・とできるようになっていくんです。
まさに良い連鎖!!!
ぜひ「褒める」という行為を意識してみてください。
褒める行動が苦手な方にお勧めの記事もあるので参考にしてください。
現役保育士直伝!!否定的な言葉を肯定語に言い換える方法と肯定語一覧引き出しを増やす
個々の関わりのほかにもう一つ大切なのは、先生自身の保育の引き出しを増やすこと!!
正直なところ、どんな職でも同じですが経験がものを言います。
いろいろなピンチを乗り越た経験があるからこそ、先輩先生はいとも簡単にクラスをまとめているように見えるのかもしれません。
色々な経験は、先生の引き出しにどんどんと詰まっていきます。
- ちょっとした待ち時間に音楽を流す
- 子どもがワクワクする手遊びをする
- 絵本を読む
- ピアノを弾く
- 先生が楽しそうにみんなの輪に入る
- オーバーリアクションで子ども心を引き付ける
子どもの心をきゅっと引き付ける方法をいくつか事前に準備しておくといいと思います。
そしてそれを、不安なオーラではなく、「楽しい!!」という雰囲気で子供たちに提供しましょう。
そうすれば、子どもたちは先生に夢中で、一気にクラスの雰囲気も良くなると思います。
その瞬間にどう動くか
- 「今の雰囲気は、悪い雰囲気になっていきそうだから、今のうちに絵本を読んで、心が落ち着くようにしてあげよう。」
- 「子どもが飽き始めているから、ここで一度違う活動を取り入れよう」
あ、なんとなくまとまりに欠けているかな?と感じ始める瞬間が勝負!
実際に保育の現場に立っていると、絵本の時間なのになんかザワザワしてる・・・・などと感じることがたくさんあります。
これは完全に私の持論なのですが、「あれ」と感じた瞬間にすぐに行動することが大事!
まとまっていない雰囲気をそのままにしておくと、どんどん雰囲気がよくない方へ向かっていき、「まとまらない」どころか、大きな事故につながることもあります。
なので、先生がもし今、「クラスがなんとなくまとまっていないな」と感じる瞬間がたくさんあるのであれば、今すぐ変えるための行動をしてください!
気づいたときが一番最速の行動できるチャンスです。
私の経験が、困っている先生の役に立てれば・・・と思います。
お悩みの相談なども、コメント欄にて常時受け付けています!
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