どんな仕事をしていても、「やっぱり私って向いてないのかも・・」「もう辞めようかな・・」と悩むことはあります。
でもまだ向いてないとあきらめるのは早いかもしれません。
もう一度ふっと肩の力を抜いて、自分自身をしっかりと見つめる時間を作ってみてはいかがでしょうか?
ここでは、保育士には向いてないのかも・・・辛いな・・・辞めようかな・・・と感じたときに、もう一度今の自分を見つめなおすきっかけになるアドバイスを紹介していきます。l
どれか一つでも参考になる項目があればぜひ自分に置き換えて、現状を変えられないかどうかも考えてみて下さい。
目次
①良いとこ集めの視点
まずは保育に関する考え方や捉え方を見つめなおしてみましう。
過去の記憶を良い記憶と捉える
保育の仕事は正解がなく、経験を積んでも対応する相手が違えば、日々探り探りの状態。
そんな時、「もっとこうすればよかった」「この対応はうまくいかなかった」とよくないことばかり、頭の中で考えてしまうことありますよね。
もちろん、PCDAサイクルに基づき、自分の行動はよかったのか、もっと良い方法はなかったのか、と考え実行することはどんな仕事でも大切です。
でも反省ばかり考えていると、よかったところに目が行かなくなってしまうんです。「うまくできなかったから、私は保育士に向いてないかもしれない・・・」「今日の発表会は他のクラスと比べて、全然できてなかった。」など、どんどん負の考えが浮かんできます。
でもちょっと一呼吸おいてみましょう。
本当にダメなことばかりでしたか?
絶対にそんなことないはずです。「Aちゃんは泣かないで最後まで頑張れていた」「苦手だけど、ピアノを止まらず弾けた」「どの子も怪我無く、運動会を終えることが出来た」。どんな小さなことでも、よかったと思う出来事を思い返してください。
もちろん行事だけでなく、毎日の仕事を通して、悪かったところ、至らなかったところだけではなく、自分が頑張ったこと、心掛けたこと、取り組んだことのいいところを集めてみてください。
トイレにスムーズに連れていくことが出来た。おむつ替えを嫌がらずにできた・・・・
ほら、いいことって案外どんどん思いつくものです。
悪いところばかりだった・・・という記憶は、心の中に負の記憶として残り、いやだな、やりたくないな、という志向を招きます。
過去の記憶を確認するときは、未来への力をつけるために、よかったことを振り返るようにしましょう。それが先生にとって明日への活力になります!!
過去を思い出すときには、悪いことももちろんですが、プラス情報もたくさん振り返りましょう。そうすることで、「自分はできないことばかりだった・・・」とマイナス思考になっていくことを防ぐことが出来ますよ。
反省ばかりしなくてOK
「ついやってしまった・・・」「あの声掛けはよくなかった・・・」こんな反省したことありませんか?
なんであんな声をかけてしまったんだろう、子どもたちに悪かったな。子どもたち悲しい顔をしていたな・・・そんなこと考えていると、いつの間にか先生の表情も暗くなってしまいます。
暗い表情をしている先生を見ると、子どもたちにも不安が移り心配になってしまいます。先生の表情は鏡のように子供たちに映し出されます。
もちろん、その出来事を反省することも大切ですが、落ち込んではいけません。その反省を胸に刻み、次はそうしないよう!!と発想を変えられるようにしましょう。
「何であんな風に・・・」
↓
「明日はこうしよう!」
「何であんな風に関わってしまったのかな。」と考えるのではなく、「明日はこういう働きかけをやってみよう。」という感じに、考え方を変えてプラスにしていきましょう。
失敗は次へのチャンスです。反省よりも、未来に視線を向けてみてはどうでしょうか?
反省ばかりしていると、先生の元気がなくなってしまいます。先生の元気な姿が、子どもたちは大好きです!
②頑張らなくても大丈夫
ここは声を大にして言いたい項目です。先生たち頑張りすぎていませんか?
弱音を吐いても大丈夫
先生たちは、毎日朝早くから夕方まで休みなく頑張っていることが多いと思います。中には休憩時間もない先生も多いのではないでしょうか。
毎日子供たちに目を向け、掃除をし、書類を書き、行事の準備を進め、職員会議に参加し、保護者対応をし・・本当に業務が多いですよね。
やっと今日一日が終わった~!と思っても、またすぐ次の日の準備もあり、休む間もなく働いて、本当に頑張っていると思います。
更に狭い職場だけに、人間関係も大変ですよね。
だから、弱音を吐いてもいいんです。
愚痴を言ってもいいんです。
不満を抱いていいんです。
だって先生たちは本当に頑張っているから。
心の中にためずにいっぱい声に出して吐き出してください。そうでないと、先生の心が折れてしまいます。
周りにあなたの声に耳を傾けてくれる人がいるなら、その人に弱音を吐けばいい。いないなら紙に書きだせばいい。
頭の中で考えているだけでは、いつか頭がパンクして限界がきてしまいます。
自分の外側に出す、表現する。そうすることで、見えなかった世界が見えてくるはずです。すっきりした気持ちで子供たちと向き合えるようになるといいですね。
頑張りすぎないことも大切
一年目から担任を持ち、書類も書き、行事の案も考え・・・
先生たちは毎日とっても頑張っていますよね。とてもまじめな人が多く、毎日全力投球で頑張ってくれている姿をよく目にします。
疲れていませんか?大丈夫ですか?
頑張ることも大切ですが、頑張りすぎは禁物です。
やらなきゃ!考えなきゃ!!と気を張り詰めてばかりでは、いいアイディアも浮かびませんよ。担任の私がしっかりしなきゃ!と思うかもしれませんが、園全体がチームです。
頼れる先生にお願いしたり、分からないことは相談したり、アドバイスをもらったりすればいいんです!そうすれば心に余裕も生まれ子どもたちに笑顔で接することが出来るようになるはずです。
毎日仕事のことばかり考え頑張るのではなく、自分の時間も大切にし、心にゆとりを持てるようにしてみて下さい。
失敗しても大丈夫
どんな人にだって失敗はあるんです!
失敗したら先輩から怒られるかもしれない、園長先生から指摘されるかもしれない・・・と思いどんどんいやだな。という気持ちが芽生えてしまいます。
「失敗したからって何なのだ? 失敗から学びを得て、また挑戦すればいいじゃないか」
ウォルト・ディズニー
有名なウォルト・ディズニーもこう言っています。
そうなんです、失敗の何がいけないんですか?失敗したって大丈夫です。
保育参観のリーダーを任されたから、100%上手にやらなくてはいけない。今までとは違った案を出さなくてはいけない。そんな風に、「失敗しないように、〇〇しなきゃいけない」という思考はよくないと思います。
「うまくやらなくていい」「完璧じゃなくて大丈夫」
失敗を恐れずに、やってみたいと思ったことにはチャレンジしてみてください。子どもの安全さえ守られていれば、どんな出来事もあなたに成長を持たらしてくれますよ。
③他人を変えるより、自分を変える
他人は変わらない
こんな名言は聞いたことありますか?
健全な人は、相手を変えようとせず自分がかわる。不健全な人は、相手を操作し変えようとする
アドラーの心理学
これは、心理学で有名なアドラーの名言です。
他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。
You cannot change others
エリックバーン
or the past.
You can change yourself
and the future.
こちらはカナダの精神科医、エリック・バーンの言葉です。
どちらの名言も、他人を変えるのではなく自分が変わればいいということを教えてくれています。
例えば、他人の行動を見ておかしいと思った時、それをすぐに指摘したら、言う方も言われ方もなんとなく嫌な気持ちになりますよね。成長してほしい、相手にもっとこうしてほしいと相手を変えることばかり思う考え方では、相手が変わることはありません。
そんな時に自分の行動をもう一度見直し、自分も本当にできていたのか、自らがお手本となる行動をできていたのか、深呼吸して考えてみてください。
つまり何が言いたいかというと、相手を変えることは難しいんです。
相手を変えることに意識を向けるより、今、自分ができること、変われることに意識を向けて考えていきましょう。
ということです。
そういう考え方や捉え方をすることで、コミュニケーションもグッと円滑になると思います。
相手に対して不満があっても、まずは自分を見つめなおす。自分自身を変えることは、自己成長につながり、結果として相手にも良い影響を与える可能性があるという考え方を持ってみてください。
④すべては子どものため
「園長先生に怒られるから、しっかり掃除をしよう」「主任に指摘されたくないから、もっと上手にやろう」
上下関係の厳しい園の場合、こういった思考になりやすいようです。事実、私も新人だった頃は同じようなことを毎日思って仕事をしていました。
でもこれって辛くないですか?「叱られないための仕事」になってしまっていませんか?
では、園長先生に言われなければやらなくていい仕事なのでしょうか。
先輩の先生に指摘されなければ、どんな声掛けでも大丈夫なのでしょうか・・・もう一度よく思い出してみて下さい。
先輩の先生は何か目的を持ってあなたに仕事を任せているのかもしれません。もっといい方法に気が付いてほしいから指摘したのかもしれません。それってあなたを傷つけたいからではなく、すべては「子どものため」なのではないでしょうか。そう考えれば捉え方も、行動するときの気持ちも変わってくるはずです。
「ここは子どもたちがよく寝ころんで遊ぶ場所だから、念入りに掃除をしないと衛生的に良くないかな」「今、しっかりお話が聞けるような雰囲気を作って説明しておかないと、子どもたちがけがをしてしまうかもしれない」
すべて、「子どものため」なんです。
もちろん先生たちも人間です。園長先生や主任からはよく評価されたいですよね。気を遣うことも多いですよね。でも私自身、上に立つ立場として意見させてもらうと、「子どものため」という考え方を持って行動している先生はとても素敵に移ります。
「〇〇先生は、Tくんのことを考えてこんな関わりをしていたのかな?」「子どものことを考えた素敵な環境作りだな」など、先生が考えていることはしっかりと伝わってくるんです。
そしてその関わりや、考え方を一番に評価してくれるのは、他ならぬ、目の前にいる子どもたちということも知っておいてください。
子どもたちが毎日楽しそうに先生と過ごす姿、一年を通して成長していく姿、それこそがすべてなんです!!
園長先生、主任の先生に気を遣うこともあると思いますが、どうか目の前の子どもたちにたくさん気を使って、先生の力で、子どもたちをどんどん成長させてあげてください。
⑤どんなこともプラスで捉えるマインドを
最後に私自身が新人だった頃できなかったこと。人生において大切だなと思ったことを紹介させて下さい。それは、「どんなこともポジティブに捉えること」
「よくなかった」「もうだめだ」「どうせ・・・」
辛いと感じているときは、どうしてもこんな負の考え方が常に頭の中を支配してしまうんです。ポジティブに考えましょうなんて言われても正直難しいこともたくさん経験しよくわかっています。
でもだからこそ声を大にして伝えたいんです。
うまくいかない日もある、でも大丈夫!次どうしたらいいのか考えることがなにより大切です!
「だめだ・・」ではなく、「もっとこうしてみよう!」
「失敗は成功のもと」
プラスの考え方で未来を見据えて、保育の仕事を一緒に楽しんでいってほしいと思います。
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